JSPS 研究拠点形成事業 A.先端拠点形成型 「強相関分子系の新しい有機エレクトロニクス」
JSPS Core-to-Core Program (A.Advanced Research Networks)
October 12-26, 2013
Experiments
Elettra-Synchrotron Light Laboratory, Italy
イタリアの放射光施設エレットラのAPEビームラインにおいて、強相関分子系単結晶の温度に依存した磁性相転移の起源解明と、強相関分子系超薄膜における特異な電子構造と有機分子単結晶の電子構造の観測を目的に光電子分光実験を行った。具体的には、強相関分子系単結晶試料においては有機スピントロニクスへの応用を視野に室温と液体ヘリウムを用いて温度を下げた試料の電子スピン状態の違いに起因する価電子帯電子状態の違いを測定した。超薄膜試料と有機分子単結晶試料においては新規有機エレクトロニクスデバイスの構築を視野に入れてディラックフェルミオンなど特異な電子構造や、有機半導体においてホールのバンド伝導に寄与する価電子帯バンド構造の観測を目的に入射光のエネルギーや光電子の出射角を変えながら光電子分光測定を行った。