JSPS 研究拠点形成事業 A.先端拠点形成型 「強相関分子系の新しい有機エレクトロニクス」
JSPS Core-to-Core Program (A.Advanced Research Networks)
Jan. 21- March 1, 2014
Prof. Skabara's visit to Nagoya University for Research Collaboration
Nagoya University, Japan
Prof. Skabara, University of Strathclyde, visited Awaga Group, Nagoya University, for a research collaboration concerning “The synthesis, properties, and application of novel conjugated molecules for organic electronics”. He had a lab tour, joined our regular seminars to discuss issues, gave a presentation and attended the project member’s meeting. He also visited Hokkaido University to discuss with Prof. Inabe and Prof. Nakamura from February 23 till 25, and gave a presentation there also. His visit provided a great opportunity to exchange ideas for future studies and inspired all CtC members.
英国Strathclyde大学のPeter Skabara教授が、「有機エレクトロニクスのための新π共役分子の開発」という研究課題のもと、平成26年1月21日から3月1日まで約1ヶ月間滞在された。同教授は、有機太陽電池や有機電界発光素子、有機トランジスタの素材となる新しい共役系有機化合物の合成と物性開拓の分野で大変著名な研究者で、英国王立化学協会の材料系雑誌「Journal of Materials Chemistry C」のDeputy Editor-in-Chiefも務められています。滞在中は、分子機能化学研究室や機能有機化学研究室においてディスカッションをされたり、多くのアドバイスをいただいたりしました。とりわけ、ご自身が合成されたテトラチアフルバレン部位を有するポリチオフェンの電極材料としての応用に興味を示され、早速試料を持ち込まれるとともに、分子機能化学研究室との共同研究を開始しつつあります。また、今回の滞在中にStrathclyde大学には、正式な協力機関として参加頂くことも決まりました。 共同研究の推進と並行して、RCMS-IGERセミナーでも「The role of non-covalent interactions in band-gap tuning, conformation and self-assembly」(2月4日)というタイトルでご講演いただき、結晶中の分子の配列について割りばしを用いて説明されるなど、そのユーモアあふれる講演は大変好評でした。 Skabara先生は明るく気さくな人柄に加え、非常に日本の文化や食事を気に入っておられるようで、本当に日本びいきという印象を受けました。滞在期間の後半には奥様も来日され、週末には近場の観光もされていたようです。研究拠点形成事業のシンポジウムを機会に、早速この10月にも日本に立ち寄られるようで、お互いの学生の交換も含め、今後の共同研究の進展を楽しみにされ、短い滞在ではありましたが、平成26年3月1日に帰国されました。